夏のクールビズ、冬のウォームビズ。
どちらもエコな活動として浸透してきましたが、日本人にはどうにも「洋服」の着こなしが難しいみたい。
快適さと着こなしの両立は意外とハードルが高いです。
洋服に関しては「お金をかければいい」というものではありません。
むしろ、センスが大事。
安いものでも上手に使えばオシャレに見えるっていうのもファッションのおもしろいところです。
さて、今回は「シャツのお話」です。
ビジネスマンならワイシャツを着ることが多いと思いますが、意外に残念なワイシャツ姿の人に出くわします。
「どうしてそうなった??」と思われないようにシャツ姿もスタイリッシュにしたいもんです。
そこで今回は、「シャツがダサい」と言われないように最低限注意すべきことを整理しておきたいと思います。
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「最適なサイズのシャツ」ならカッコイイ着こなしになる
シャツは軽く考えてしまわれがちですが、着こなしの印象を大きく左右する超重要アイテムです。
最適なシャツを着ていればスマートでオシャレに見えるってことがあまり理解されていないのは残念すぎます。
少しでもカッコイイ着こなしができるように、「最適なシャツ」とはどんなものなのか確認しておきましょう。
シャツは「サイズ感」がもっとも重要
シャツを選ぶときに一番大事なのは「サイズ感」です。
サイズの合ったシャツを着ていれば8割はカッコイイ着こなしが完成します。
では、シャツのサイズで気にするべきポイントはどんなところなんでしょうか。
実は次の2つのサイズに気を付けておけば基本的に大丈夫。
- 首回り
- 裄丈
ほとんどの人は既製品のシャツを買うときに「首回りと袖丈のサイズ」を確認していると思います。
大まかなサイズは 「首回りと袖丈のサイズ」 でわかるので、ほぼサイズ感は大丈夫。
しかし、もう少し細かくサイズを確認すると美しいシャツの着こなしが実現可能です。
ここで大事なのは「袖の位置」です。
シャツのサイズを首回りと袖丈だけで合わせていると見落としてしまいますが、「裄丈」を計ってもらうと簡単に「袖の位置」を最適化することができます。
さて、ここで 「裄丈」 ってなんだ??と思った人は要注意です。
裄丈とは??
「裄丈」 は「首の後ろの中央にある骨から肩先を通り手首の関節までの長さ+2センチくらい」をさします。
袖の位置が最も美しく見えるサイズ感は、腕を曲げてもシャツの袖口の位置が動かないくらい長さとされています。
裄丈が「実測値+2センチくらい」となっているのは、腕を曲げたときにシャツがずり上がることを想定しているから。
この微妙なサイズ感により、シャツを着ている姿が美しくなるんですね。
ちなみに、既製品のシャツは裄丈が合っていると肩幅もだいたいいい感じになります。
より美しいサイズ感を求めるなら、肩幅もしっかり計っておくといいでしょう。
サイズをよく確認してシャツを選びましょう
サイズ感を外さないためには採寸が大事です。
胸囲や胴回りなどもサイズを計っておくと、かなり体に合ったシャツを選べるようになります。
納得がいくまでサイズを確認することをオススメします。
いろいろ計ってみたけど納得がいかない場合は、オーダーシャツを選択するのもいいですね。
オーダーならジャストサイズのワイシャツを作ってくれるので快適。
お金に余裕がある人は試してみるといいでしょう。
ちなみに、わたしはオーダー派。
たまにジャストサイズの既製品を見つけると買いますが、やっぱりサイズ感の美しさはオーダーシャツにはかないません。
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シャツのデザインはシンプルなほうが美しい
「クールビズのおしゃれアイテム的なシャツ」は変なデザインが施されています。
オシャレをめざして失敗するパターンです。
とくにひどいのは、これ。
- 二重襟のシャツ
クールビズ用で売られていますが、冬でも二重襟のシャツにネクタイを締めている人もいます。
もうオシャレとはほど多いですね。
ノーネクタイでも妙なデザインでやりすぎ感がありますが、ネクタイ着用だと違和感が半端ありません。
二重襟のシャツはデザインが余計
ワイシャツはデザインを追い求めてはいけません。
シンプルであるほど素材や仕立ての良さ、サイズ感が活きてきます。
ところが、クールビズ用のシャツは二重襟や襟裏に柄が入ったもの、さらにはデュエボットーニ(襟のボタンが二つ)などデザインを訴求するものが中心になりがちです。
ビジネスマンなら「ビジネスに相応しい服装」を意識することが大事です。
そして、ビジネスマンにファッションを提案する販売員も品格のある装いを重視することが大事です。
それでも二重襟などの変化球シャツを選択してしまう感覚が、買う人にも売る人にも浸透しているのがとても残念ですね。
では、なぜ日本人は変化球シャツを選んでしまうのでしょうか?
なぜ二重襟のシャツにネクタイを締めたりするのでしょうか?
日本人は「引き算」が分からない
算数の話ではありません。
「引き算」というのは、オシャレに対する考え方です。
ヨーロッパのスナップ写真を見ると、モノトーンコーデの人がたくさんいます。
同系色でまとめつつ、トーンで変化を出す人もたくさんいます。
色数を増やさないことで統一感をだし、素材やトーンの違いで単調を回避することで美しい装いを作り上げているんですね。
一方、日本人はどうでしょうか?
妙なものを足してしまうので過度な装飾やデザインで野暮ったくなってしまいがちですね。
クールビズのシャツはその典型です。
襟がユニークだったり、柄が派手だったり、無駄な装飾が施されていたり。
ビジネスの場では控えめな装いが求められます。
クールビズだからと言って、無駄な装飾を施したシャツはガヤガヤするだけで美しくありません。
素材や仕立ての良さに目をむけて、シンプルなコーディネートを心がければ簡単にオシャレ感が出てくるということに気がついたほうがいいですね。
シャツも季節ごとに使い分けましょう
冬になるとジャケットを着ることが多くなります。
シャツが露出する面積が小さくなりますが、やはりVゾーンは一番目立つスーツ姿の顔的な部分。
そのVゾーンを美しく上品に演出するにはネクタイ姿がかっこよく見えるシャツを選ぶ必要があります。
ネクタイ着用ならシャツの色やデザインで遊ぶ必要はありません。上質な素材で通られた白シャツなら鉄板です。
FAIRFAX 白無地バスケットオックスワイドカラーは上品でしかないまた、クールビズには襟を開け放つことを前提としたシャツを選ぶことをおすすめします。
二重襟のワイシャツを着るのはやめましょう。
もし選ぶとしたら、こんな感じのセクシーな襟元をめざしてほしいものです。
FAIRFAX ヘリンボーンのカッタウェイはこんな感じにセクシーFAIRFAX ボタンダウンカラーブルー無地は手堅くかっこいい
確かにお金がかかるので、買いそろえるのは大変です。
しかし、何も考えずに一年中同じシャツを使いまわすことだけは回避してください。
「ノーネクタイで美しく見えるシャツ=ネクタイ着用でも美しく見えるシャツ」ではありません。
ちなみに、おじさんによく見られるのは「レギュラーカラー」をクールビズで使う行為。
ネクタイ締める前提で作ってある普通のシャツは完全にクールビズではダサいシャツです。
見た目で損をしないためにも、季節に合わせた着こなしで上品なスーツスタイルを作ることが大切なのです。