町を歩いている人を観察すると、けっこう靴のヒールが擦り減っている人が多いことに気が付きます。
革靴を毎日履いているといろんなところにダメージが加わり、定期的なメンテナンスが必要になってきます。
ビジネスマンなら靴磨きくらいしてるでしょうが、靴のかかとまで気を使っている人はあまりいません。どんなに磨き上げた靴でも、後ろ姿がヒールの削れた靴では格好つかないですけどね。
私は何足か革靴を持っていますが、靴磨きの時には必ずかかとの状態をチェックすることにしています。
ヒールが削れていたら早めに修理して靴へのダメージを最小限に抑えています。
前から見ても後ろから見ても手入れが行き届いている靴こそ、ビジネスの場に相応しい靴です。決して後ろ姿でみっともない思いをしないよう、ヒールの削れた状態で履き続けないように注意したいもの。
靴磨きのような日常的なメンテナンスのついでにサクッとできる修理方法もあるので、誰でも心がけ一つで後ろ姿もカッコイイ靴を手に入れることができます。
さて、今回は革靴の擦り減ったかかとの修理についてお話したいと思います。
ミスターミニットに持っていけばいいんですけど、修理代をケチる私がこまめに実践しているお手軽な方法(応急処置的な方法)を紹介したいと思います。
修理屋さんに持っていくよりも安いうえに、工作感覚でちょっと楽しくなってしまいます。
今履いている革靴のかかとが擦り減っている人は、すぐにでも試してみてくださいね。
ヒールが削れた靴も自分で修理可能
靴を修理する時には、ミスターミニットなどの修理屋さんに持ち込むケースが多いのではないでしょうか。
ミスターミニットで修理してもらうと料金はかかりますが、丁寧に仕上げてくれるので靴が見違えます。
もちろんヒールが削れてしまった靴も、あっさりと修理してくれます。
値段も高くないんですよね。
ヒールの修理だと最短15分で3,000円程度からって料金です。
プロがやってくれるので、失敗することはありませんよね。
しかし、そんな便利でリスクの低い修理にお金を使っていては節約できません。
暇な時間に自分で直せば、絶対安く直せます。
何年も履いて傷んだ引退間近の靴だけは、万が一失敗してもあきらめがつくので自分で修理して修理代節約です。
ヒールの削れ具合を確認
削れてますね。右足ですね。
私は外股で歩いているらしく、けっこうラバー部分が削れてます。
このまま履き続けると、残り1mmほどのラバーが削り取られてヒールの木製部分までガリガリと削れてしまいますね。
危ないところでした。
木製部分まで交換すると高いですから、早めに修理しましょうね。
この靴はもう10年以上履き続けているので、あちこち傷んでいます。
すり傷や色落ちなんか当たり前です。
もともとレザーソールだった靴をメリーソールにして履き続け、何度かヒールのゴムも交換しています。ミスターミニットでも何度か修理しています。
ヒールの状態を見ると修復してやればもう少し履くこともできるだろうという印象。
ということでヒールのラバー部分の修理を開始したいと思います!
ヒールの修理に使うもの(簡易版)
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用意するものはセメダイン 靴用補修剤 シューズドクターN ブラック 50ml ブリスター HC-003だけです。
色は靴底の素材に合わせて3種類(黒・茶・白)から選べます。
近所のホームセンターでも売ってますから調達は簡単ですし、価格も安いので失敗しても平気です。
そもそも失敗するほど難しくないので大丈夫です。
セメダイン 靴用補修剤 シューズドクターはゴムを靴のヒールに塗りつけて補修する仕組みなので、上手に塗って乾燥させる必要があります。
一応セットとしてヒールを覆うポリ板とヘラ、そしてはみ出したゴムを削るヤスリが入っています。
ヤスリは使わなくてもいいと思いますが、ヒールを覆うポリ板はしっかり固定してボンドを定着させるのに役立ちます。
ヒール修復開始
修理を始める前に、削れてしまったヒールを乾拭きしておきましょう。
ヒールは地面と接しているため、土や砂が付着しています。
修理ではボンド状のゴムを塗りつけていくため、接着面のゴミを取り除いてキレイな状態にしてお苦必要があります。
付属のシートを固定
ヒール全体を乾拭きしたらセメダイン 靴用補修剤 シューズドクターに付属している半透明のポリ板をヒールに沿って固定します。
ポリ板はヒールの高さや幅に沿って補修剤を流しこむために必要です。
もしこのポリ板を適当に貼っていると、乾燥途中で外れたりして無残な姿になります。
数時間の乾燥に耐えられるようテープなどを使って丁寧に固定してください。
補修剤を充填
補修剤は少しずつポリ板とゴムの隙間を埋めるように充填していきましょう。
大量に塗る必要はないので、最初は多めに充填して付属のヘラで馴らす感じで良いでしょう。
多く塗ってもダメですが、少なすぎるとヒールと地面の間に若干隙間ができるおそれもあります。
ポリ板を貼る際にヒールが接地する面を確認しながら固定すると隙間は生じにくくなります。
写真は充填後の状態。
このまま完全に固まるまで待ちます。
時間にして24時間。
ポリ板を外して未硬化だったり多少の隙間がある場合はヘラに補修剤を少量取って塗りこんで成型します。
ヒールを補修したら見違える
これがヒールを補修した直後の状態です。
若干ですが補修剤のはみだしがありますね。
こういう箇所はカッターナイフで切除すれば大丈夫です。
どうしても補修剤を塗った箇所は凹凸ができてしまいますが、接地する部分なら普段は目に入りません。
ポリ板を使って目視できる部分だけでも滑らかな状態になっていれば問題なしです。
けっこう簡単でしょ??
いつものお手入れは慣れていても、ヒールの修理はハードルが高いと思っていませんでしたか?
ヒールの張替えとなればハードルは高くなりますが、今回のような応急処置程度のかかとの修理作業なら誰にでも挑戦できると思います。
削れてしまったヒールを放置していると、ゴム部分だけでなくヒール全体を交換することになります。
もしそうなれば、修理代は高額になっていくでしょう。
セメダイン 靴用補修剤 シューズドクターを使えば誰でも簡単にヒールを修理することができます。
しばらく履いていても簡単には剥がれないし、意外に目立ちません。
後ろ姿の印象が悪くなってしまわないよう、ちょっとした補修作業で使い古した靴も見違えるヒール修理にチャレンジしてみるのもおすすめです。
なにより、暇つぶしには最適。
やり始めたら、けっこうハマるかもしれません。