ゲートホテル雷門滞在記/浅草に浮かぶ門

旅行にまつわる話
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今でこそステイケーションという言葉が馴染んできたとはいえ、都内近郊に住む人々にとって浅草や下町に「泊まる」という体験はありそうでなかったのではないでしょうか。

ちょうどリーズナブルなプランがあったため、数年ぶりにこのホテルを訪ねることになりました。

デベロッパーのヒューリックが浅草の地に開業した初めてのオリジナルホテルブランドです。


同時にデザイナー内田繁氏のエッセンスがふんだんに発揮された、デコラティブなポストモダンデザインが楽しめるホテルでもあります。


浅草の門

庇をくぐったエントランスでは波打つ照明に照らされながら、地層状に彩られた壁面が奥へといざないます。


エレベーターで一直線に最上階のロビーまであがります。

このタイプのロビーアクセスは開業当時日本でもまだ新しく、浅草・雷門前の一等地を最大限に生かした建築計画といえます。


スカイツリー方向を望むとフィリップスタルクのあの黄金のオブジェから隈研吾のインフォメーションセンターまで、新旧混じえた下町のランドマークが居並びます。


アッパーミドルのホテルながら、デベロッパー運営とは思えないその独特のデザインは異彩を放っています。


ダークネイビーの壁

まずは恒例のスイートルーム見学で三階の部屋を案内してもらいます。

40平米代と思えない空間の快適さや落ち着きは濃色でシックな壁紙とオブジェのビビッドなアクセントカラーのなせる技かもしれません。


バルコニーも門前の雰囲気が感じとれる絶妙なコーナー配置です。


予約した25平米ほどのゲストルームも十分な快適さでした。


下町タワービュー

ロビーわきにあるレストランのテラス席で軽くランチをいただきます。


10年前の開業ながら、まるでスカイツリーへのビスタ(眺望)をあらかじめデザインしたような配置計画です。

温野菜をバゲットとともにいただきます。


雨あがりの浅草

まだ曇り空のなか浅草の街を闊歩します。


ナインアワーズなどの新名所をチェックしていきます。

かってのワイヤードホテルもリブランドされ運営されているようです。


訪日観光客はほとんどいないものの、ふたたび浅草ににぎやかな夜が戻ってきたようです。


夕食はヨシカミあたりで洋食にしようかと思いましたが、カフェスタッフのおすすめでこちらのクロモジ亭へ。

上品な味わいのハヤシライスがでてきました。


その後ライトアップされた浅草寺を抜けホテルにもどります。


緑のシグネチャーカクテル

夜も更けてすでにバータイムですが、自室での仕事を控えているため名物クリームソーダをいただきます。


下町らしい盛りつけ、そしてもちろん果汁0%です。


そして自室での用事を終え、眠りにつきます。


パンのペリカン

朝食は地元ペリカンのパンを使った「浅草タルティーヌ」をメインでいただきました。


品数はフルビュッフェのように多くはないものの、エシレバターなどひとつひとつが上質です。


また次回

ミニチュア写真のような浅草の街を眺めてチェックアウト、今回も満足な滞在でした。


当初は独特なデザインが異彩を放っていたものの、むしろ尖ったものは風化せずに周囲と時間をかけながら同化していくものだと、10年経った今だと思えます。


これからも移り変わっていく浅草・下町エリアに期待です。


【滞在したホテル】

ゲートホテル雷門




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この記事を書いた人
深尾紀彦

ステイ・アート代表
ホテルを中心に様々なアートプロジェクトやコンテンツ制作をおこなっています。
一級建築士でホテル・リゾート企画設計、デザイン等も行います。
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twitter ⇒ @noristay1
Gmail ⇒ norihiko.fukao@gmail.com

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