お金持ちと貧乏人を分けるものは「お金に対する考え方」です。
お金を有効に使う方法を知っている人はお金を上手にコントロールして、少ないコストで高いパフォーマンスを引き出すことができます。
お金を有効に使う方法を知らない人はお金をコントロースできず、より少ないコストである程度のパフォーマンスを引き出すことしかできません。
今回は、お金持ちと貧乏人を隔てる「コスパの解釈」に関する事例をご紹介したいと思います。
お金持ちと貧乏人が考える「コスパ」の違い
お金持ちと貧乏人は同じ人間ですが、まったく違う思考回路で動いています。
どんどんお金を使っても貧乏にならない人もいれば、節約してるのにお金が貯まらないと悩む人もいます。
不思議ですがお金持ちと貧乏人には明らかに違う部分があるんですよね。
まずはそのあたりを掘り下げます。
お金持ちと貧乏人は「お金に対する考え方」と「お金の使い方」が違う
貧乏体質なAさんと金持ち体質なBさんに100万円ずつ渡したと仮定して考えてみしましょう。
AさんとBさんは、それぞれ次のようにお金を使いました。
- Aさん⇒ネット銀行の定期預金に100万円預ける
- Bさん⇒ヨーロッパ周遊旅行に100万円使う
10年後、どちらが豊かに暮らしていると思いますか?
もし、Aさんだと思った方は要注意ですよ。
普通に考えればAさんの貯蓄は堅実で「お金を守ること」ができます。
Bさんのヨーロッパ周遊旅行なんて派手な娯楽でしかありませんね。
では、10年後に豊かさの違いが生まれるのはなぜでしょうか。
お金は「使い方」によって生きるか死ぬかが決まる
お金を使う時に意識しなければならないのは、その使い方によって「お金が生きるのか、死ぬのか」です。
どんなに小さな金額でもお金を死なせてしまっては何も生まれません。
どういうことなのか先ほどのAさん・Bさんを例に考えてみましょう。
Aさんが確実に守ろうとした財産は超低金利の時代にまったく利息を生まない定期預金として運用されます。減ることはありません。
しかし、何も生み出しません。
これは死んでいるのと同じです。
つまり、Aさんのお金はネット銀行の定期預金にわずかな金利で預けられた瞬間に死んだのです。
Bさんが思い出作りもかねて出かけたヨーロッパ周遊旅行は派手な遊びです。
おそらくお金も一瞬で底をついたことでしょう。
しかし、現地で見た美しい街並みや美術品、体験した生活習慣、そして人々とのつながりは旅行に行かなければ得られないものです。
海外で積極的に動き回れば、現地でしかできない体験や得られない知識、そして新しい海外との人脈ができるかもしれません。
それらはBさんの進む道によっては、人生に長く役立つ可能性を秘めています。
体験や人脈を活かしてビジネスを立ち上げ成功すれば、ものすごい利益を生み出し続けるかもしれません。
つまり、Bさんのお金は「お金以外の財産」となって生き続けるのです。
貧乏人はお金を守り、お金持ちはお金を増やす

お金は単なる交換手段です。
欲しいものがあるときにお金と交換するだけです。
そして交換手段はいつまでも自分の手元に集中させて守り続けることなどできません。
誰かから回ってきたお金が、あなたから他の誰かにと、世の中を循環してこそ交換手段としての役割を最大限に発揮します。
お金は使わないと何の価値もない「交換手段」
貧乏体質の人は、お金の流れを自分のところでせき止めようとします。
わずかな金額を少しずつプールしていきます。
我慢して、我慢して、毎日100円ずつ積み上げても1年で36,500円。
楽しいですか??
お金は使って初めて価値を発揮します。
手に入れたお金は次の人に渡さなければ経済は回らないのです。
しかし、肝心なのは使い方です。
お金持ちは高額であったとしても長く自分自身に有益なものを積極的に買い求めます。
必要なものを必要なだけ買うので浪費にはなりません。もはや投資と同じような発想です。
いつも我慢を重ねて倹約に努めている人のほうが、衝動買いで不要なものを買ってしまったり、セール品をあれこれ買ってみたりと消費が多く、結果的にお金が貯まらない実態もあるのです。
お金は人生を豊かにする道具です。
道具の使い方を理解して、楽しみながら扱える人はきっとうまくコントロールができます。そして、コントロールが完璧なら自然にお金に恵まれた生活スタイルになっていくのです。
「コスパ」の好事例
単なる安物買いでも「コスパいいね」なんていわれている時代です。
お金が何のためにあるのか理解していれば、正しいコスパ意識で判断できると思うんですが。。。
ちょっと事例をもとに考えてみましょう。
さて、みなさんなら海外旅行に出かけるならエコノミークラスで行きますか?ビジネスクラス?それともファーストクラス?あるいは節約してLCC?
お金持ちはファーストクラスに乗るのか?
お金持ちは案外ファーストクラスには乗らないものです。
お金を巧みに操るお金持ちは、近距離路線ならエコノミークラスだって利用します。
さすがにヨーロッパなど遠方に行ったり、機内泊がある場合は窮屈なエコノミーではなく、足元が広く睡眠時にはほぼフラットになるビジネスクラスを利用する場合が多いですが。
お金持ちなのに、なぜファーストクラスじゃないかわかりますか?
答えはズバリ、「ファーストクラスはコスパが悪いから」です。
高ければいいってもんじゃないんです。
ある日の羽田ーパリ間のJAL運賃で比較
- エコノミークラス割引運賃 126,000円
- ビジネスクラス割引運賃 840、000円
- ファーストクラス普通運賃 2,050,000円
迷わずエコノミークラスを選びますよね、普通。
しかしお金持ちはビジネスクラスを選びます。
理由は簡単。
「エコノミークラスとビジネスクラスのサービスの違いが、最も価格差に見合っているから」です。
飛行機はおもしろいもので、エコノミーは大衆向け、ビジネス以上は大切なお客様向けというのを歴然と示してくれます。
狭い座席で窮屈に11時間以上も移動するより、フラットになる座席で快適に寝て移動するほうがいいに決まっています。
しかし、機内でそんなぜいたくができるのは「しっかりお金を払ってくれる大切なお客様だけ」です。
ファーストクラスはビジネスクラスよりもさらに豪華な座席とサービスが提供されます。
しかし、そこまで豪華に空を飛ぶ必要もないのです。
いわゆる「無駄な贅沢」というやつですね。
お金持ちは「無駄な贅沢」をしないので、「もっともコストパフォーマンスに優れたビジネスクラスで満足」という人が多いのです。
気になる方はJAL公式HPでクラス別の機内サービスを見てみるとおもしろいですよ!
ちなみに、ビジネスクラスやファーストクラスに乗るとマイルも段違いに多く貯まります。

JALカードを持っていれば、国際線で貯めたマイルを使い国内旅行に出かけたりアジア路線でビジネスクラスを利用したりもできます。
お金持ちはそんなことまで知り尽くしているから「お得な旅」が続けられるんですよね。
お金持ちは「何かを得るため」にお金を使う
お金持ちは「コストパフォーマンス」を計算したうえで、必要と判断すれば惜しげもなくお金を注ぎます。
なかなか一般的な感覚では理解しにくいかもしれません。
しかし、それは「コストパフォーマンス」をいつも「目先の値段」だけで語ってしまう風潮に染まっているからかもしれません。
お金持ちはお金にシビアです。
大切なお金が無駄にならないよう、新たな利益につながるよう、しっかり考えて常に投資しています。
自分自身を「お金持ち体質」に変えるためにも、「支払うお金が自分自身にどれだけの利益をもたらすのか」を考えてみるとおもしろくなってきます。
まずは次のお買い物の時から、ちょっと意識してみてください。