シンガポール/デザイン都市のホテル探訪記

旅行に役立つ知識
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2020年1月。

まだこんなに世界が様変わりするとは思いもよらなかった頃、私は仕事の切れ間をぬってシンガポールへホテル勉強を兼ねて3泊4日の旅行をしていました。


それではしばし一年足らずを遡る、私の追憶の旅にご同行願いますね。


アジアにしてはかなりのロングフライトを経て到着したチャンギ空港でまず間に入ったのは米国の名門設計事務所SOMのスタイリッシュなインテリアです。

入国の手続きも非常にスムーズでしたね。


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シャングリラ・シンガポール

初日の宿である市街地のシャングリラホテルにタクシーでむかいます。

こちらはグループ発祥のフラグシップホテルでもありますね。


ロビーは骨太なピラー(柱)が力強く並びながらも古さを感じさせない堂々とした空間です。

浮遊するオーナメントも素敵ですね。



何十年にわたり改修を繰り返しながらも生まれ変わり使い続けられる、ベーシックプロポーションをおさえた客室です。


寝室には各国シャングリラおなじみのサイレントバトラー(コート掛け)が。

地域色もでています。

ガラス張りのクローゼットや角度をつけて振ったベッドなど、新しい試みもみられます。


しばらく寛いだあと、最上階のクラブラウンジでティータイムとなります。
やはり日本の五つ星と比べても贅沢なフード・ドリンクの品揃えです。

シンプルかつモダンですが、空間の広さも十分ですね。


50年近くの年月を経ても色あせない彫りの深い外観です。

椿山荘ホテル(旧フォーシーズンズ)同様、日本の観光企画設計社による名作といえるでしょう。


増築された低層棟は廊下などほとんどが屋外空間で、熱帯気候ならではのつくりです。

プールまわりは都市にありながらリゾートさながらの風情を醸していました。


そのあと夜の市内に繰り出します。

グランドハイアットシンガポールにインテリアをのぞきに立ち寄りました。

ご存知アジアンハイアットの代名詞ともいえるスーパーポテトによる空間デザインです。

見てそれと分かるデザインながら、地域特有の空気感もつくりだしています。


もうしばらく探訪したところでシンガポール名物のチキンライスをいただき、宿へ引き返します。


ウェアハウス・ホテル

2日目は市内中心の川沿いの倉庫をリノベーションした、その名もズバリ、ウェアハウス・ホテルに宿をとります。

昨今のホテルデザイン書籍に名を連ねる有名ブティックホテルです。


同じ静謐なモダン空間でも、日本など他のアジア諸国ともまた違うシンガポールスタイルを確立していますね。


適度にコロニアルな空気をふきこむのがポイントでしょうか。


2階デッキにはアクリルでできた透明なプールがオブジェとしての光彩を昼の街に放っています。

カウンターで寛ぎながら水面をながめると、小さなリゾートへ誘われたような気分になります。

その後、また昼の街に繰り出すことになります。


街中でみかけたビルの外装です。とてもシンガポールらしく美しい色使いの窓ですね。

道すがら、いわずとしれたラッフルズのパブリックゾーンを見学します。かなり商業化されながらも、中庭や外観は変わらずその威厳を保っています。


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マリーナ・ベイサンズ

そして世界中の誰もが知る、昨今のシンガポールが凝縮されたアイコンともいえるマリーナベイサンズが近づいてきます。


しかしデザインとしてかなり完成された街並みで、これが近代アジアの目指した都市のひとつの形なのかもしれません。

これまた世界共通のアイコニックなアップルストアが最近できたようなので、また見に訪れたいですね。


物見遊山で最上階まであがり、プールわきのデッキから植物園方向をみおろします。

やはりCGのごとく完成されたランドスケープですね。


植物園をまわります。

途中突然はげしい豪雨にみまわれ、文字通り熱帯気候の[洗礼]を受けることになりました。


夜はマーライオンにほど近いダイニングでチャイニーズディナーをいただきました。とても清潔感のある街並みなので、オープンエアでの食事も快適です。


宿に戻ってきました。

どこのホテルも夜はまた違う顔を見せるものですね。

ロビー併設のダイニング「ポー」でディナーをいただきました。

シンガポール伝統のニョニャ料理のアレンジで、ダイニング単独でも高い人気がうかがえるクオリティです。


朝食も同じく「ポー」でいただきます。

夜のダークシックな雰囲気とはうってかわって明るいコロニアルモダンな朝の会場です。


少し足を伸ばしてインターコンチネンタルシンガポールに附属する会員制クラブ[1880]に見学へ。

オールドさを微塵も感じさせないハイエンドな若者の社交場です。

イギリス直送の最新デザインを見てとることができました。


パークロイヤル・ピッカリング

なにやら日本発の人気アニメキャラクターを彷彿とさせる名前ですが。

これこそが新進気鋭の若手建築家デュオ[WOHA]のデザインによる数々の受賞をしたパークロイヤル・ピッカリングで、この旅3泊目の宿となります。


デベロッパーによる開発ながら、予算度外視かつ効率より空間性を優先させた建物であることは一目でわかります。

このような建物が民間で実現してしまうところが、この国の強さでしょう。


客室は木を窓まわりにたくみにあしらいながらもポップさを押し出したインテリアです。

また、可動パーティーションで水回りを寝室と完全に一体化することが可能です。


窓からはデッキに植えられた植栽が見え隠れしてますね。

ミネラルウォーターはどこのホテルも共通ですが、環境配慮のうえガラスによるリターナル瓶が採用されています。


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カペラ・シンガポール

この日はセントーサ島まで足をのばし、昨今では某二国のトップ会談などで有名なカペラ・シンガポールへ向かいます。

ノーマンフォスターによる地域性を帯びたモダンデザインが旧ホテル棟を拡張しています。


今回は日帰りでスパトリートメントのみを受けました。

豊かな空間でリゾートさながらのリラックス体験を楽しみます。


宿に戻り、次の日は遠出をして南洋理工大学に見学に。

お目当てのヘザウィックデザインによるコミュニケーションセンター[Hive]を見て回ります。


チャンギ・エアポート

そして深夜便で日本に帰ります。

チャンギ空港併設のクラウンプラザもエアポートホテルとは思えない贅沢さでした。


フライトを待つ間、同じく空港内のほぼテーマパークと言っていいほどのクオリティの商業施設内で、チームラボの鮮やかな水のインスタレーションを眺めながら時が流れるのを待ちます。


アジアはまたつながる

そしてまた訪れる日を心の中で約束しながら、日本への帰路につきます。


やはりアジアさを残しながらも完成度の高いデザイン都市がこの国の魅力であり、京都のような歴史都市とは対極の価値観を垣間見ることができました。


早く世界がもとに戻り、お互いの国の[宝物]を分けあえる日が来るといいですね。