日本人は貯蓄が好きな民族です。
小さいころから「貯金しなさい」と言われて育つ国民がほとんどなので、大きくなっても「貯金しないといけない」と信じています。
将来のことを考えて計画的にお金を貯めることも必要です。
しかし、趣味が貯金だけというのも面白みがありません。
お金を貯めるため我慢を続けるのはとても苦しいものです。
いくらお金を貯めても使わなければ「貯める意味」がありません。
大事なのは「お金をどう使うかということ」です。
今回は学生や20代前半の若い世代に知ってほしい「お金を貯めるよりも大事なこと」を掘り下げます。
若い人は「将来の不安」に備えて貯金しなくていい
あなたは金融機関の人からこんな話をされたことはないですか??
「年金制度が危ないので今から準備しておきましょう。」
「結婚や子育て、マイホーム購入にたくさんお金が必要ですよ。」
こういった話はすべて金融機関のセールストークです。
基本的に無視して大丈夫です。
たしかに、将来お金が必要になるので金融機関が「嘘」を言っているわけではありません。
では、どうして「お金を貯めろ」とか「運用しろ」と言うのでしょう。
金融機関は「積立型の貯蓄」と「投資信託」を販売したい
生きている限りお金は必要なので、たくさん持っていても困ることはありません。
しかし、40年も先の老後を見据えて準備するなんてまったくイメージできないですよね。
実感がわかない人にとっては大きなお世話ですが、それでも金融機関がセールストークを仕掛けてくるのは儲けのチャンスがあるからです。
若いうちから積立でお金を貯めてくれれば、自動的に貯金が集まります。
そして貯まったお金を運用に回してもらえば、手数料収入を得ることができます。
お金を貯める目的を何十年も先に設定しておけば、途中で引き出されるリスクも下げることができます。
少しずつ長期間にわたって利益を上げていこうとする作戦ですね。
金融機関はそんなことを期待しながら「めちゃくちゃ遠い未来のための貯金」を勧めてくるのです。
若い人ほど自己投資のために貯蓄するべき
20代前半の若い世代に年金の不安を熱く語っても響くわけがありません。
若い人は年老いた時の生活なんて想像できません。
金融機関の人も昔は若かったはずですが、おそらく大した貯金はしていません。
たまにマニアがたくさん貯金していますが、例外的な人種です。
セールスされたら「あなたはどれくらい貯めましたか?」と尋ねてみましょう。
きっと、金融機関の人は「もっと若いころから貯めとけばよかったと後悔しています。」とか言い出します。
わたしは何も考えていませんでした。
しかし、借金さえしなければ貯蓄が少なくても大して問題にはなりません。
もしも「将来が不安だ」と言って貯蓄に励む若者がいれば、「そんなにお金貯めなくてもいいよ」と言いたいです。
我慢して貯蓄するくらいなら、好きなことに好きなだけお金を使ったほうがいいと思います。
たとえば、「来年世界一周したいから200万貯める!!」っていう大学生なら尊敬します。そのバイタリティが眩しすぎます。
貯金は「経験」を得るために使って自己投資
若いうちは将来のことなんて怖がる必要はありません。
若いうちはお金をしっかり使って遊ばないとダメだと思います。
誰にも縛られることなく自由に行動できる時期は人生のごく限られた期間だけなのです。
いろんな人と出会い、経験を重ね、人格を形成していくことが若い人にとってはお金よりも大切です。
それはまさに、自分自身の人格形成を行うための投資です。
そして、思う存分楽しむためにはすばらしい人格を形成するにはお金が必要です。
若い人は今の時間を有意義に過ごすために必要なお金を貯めて遊べばいいのです。
若いうちは、年老いた自分自身を想像してはいけません。
自分だけはいつまでも若く健康で輝き続けるんだと思い込んでください。
そして、25歳くらいまで全力でお金を使ったらいいのです。
若い時代の思い出は一生ものです。
人脈も、経験も一生ものです。
それを買うのためのお金を惜しんではいけません。
使い道をイメージするとお金は貯まる
お金は「使う予定」があるから貯める必要が生まれます。
- 2年後に車検代で20万必要 → 毎月1万円ずつ貯めておこう!
こんな感じで近未来のお金を貯めるのはいいことです。
しかし、老後資金のような「何十年も先に使うお金」を貯めるのはイメージがわかないので難易度が上がります。
自分が生きているかもわからない遠い将来を見据えることは「リスク回避」という意味ではとても素晴らしことですが、そのせいで今の生活に感動や刺激がなくなってしまうと味気ないものです。
貯金を始めるタイミングはいつでもいい
お金を貯めるタイミングは人それぞれです。
基本的にはお金を貯める理由がイメージできた時に始めれば問題ありません。
- 結婚したい→お金貯めよう!
- 何年かしたら家買おうかな→お金貯めよう!
こんな感じで大丈夫です。
自分自身で「将来の輝いている自分」を実現するために必要なお金なら、節約しながら一生懸命貯めていこうと思えますよね。
貯蓄はいつでも始めることができます。
そして、いつでもやめることができます。
自分で決めたことを実現するための手段が貯蓄です。
人生の目標は自由に決めていけばいいですし、金融機関のセールストークを鵜呑みにする必要なんてまったくありません。
若くして貯蓄ばかり意識してはいけません。
むしろ、お金よりも「人と人のつながり」を増やすことが重要です。
現代社会は年齢や性別、国籍や人種を超えたつながりがさらに広がっていく時代です。
そんな時代を切り開く若い世代は「小さな保身」を捨てて、今だからできる行動を考えるべきです。
まずは人生を豊かにするためにお金を使って楽しみましょう。
貯蓄はそれから貯蓄を始めても遅くないのです。