汐留のコンラッドと浜離宮を挟んだ竹芝の地。
あるきっかけで昨年オープンしたJR系列が運営する日系ホテルの新ブランド[メズム]に宿泊することになりました。

対岸のコンラッド東京からも建物の着工当初から気になっていたホテルです。
他のJRホテルブランドのメッツ、メトロポリタンと同系列だと気づく人は少ないでしょう。
日本の若いデザイナーがクリエイティブディレクターとして入ったことでも注目されました。
世界観へのエントランス

ゆりかもめを竹芝で降りてしばらく歩くと、建物とその麓のホテルエントランスが近づいてきます。

[e]の字を反転させた象徴的なロゴを垣間見ながら発光するゲートを抜け、ロビー階へエレベーターで上がっていきます。

この辺りからすでに、既知のインターナショナルホテルとは違う日本的サブカルチャーな未来感の片鱗が見え隠れします。


メタリッククールな世界のなかにアイコンカラーでもある深青色とマゼンダのアクセントが映えるラグジュアリーなロビー空間です。

インテリアはウィルソンと日本のクリエイティブディレクター小泉氏によるものです。


ロビー奥のシェスズシアターでハンバーガーをランチにいただきます。
景色もさることながらレッドの映えるスタイリッシュなダイニング空間です。

チーフにちょっとしたアミューズをサービスいただきました。
浜離宮ごしに コンラッド東京や電通をはじめ汐留のビル群が見えます。
勝どきなどの湾岸都市も一望でき、このホテルができて初めて体験できる視点といえるでしょう。
海賊の部屋

さて、キーカラーの深青色のカードキーを受け取ってエレベーターで客室階へ。

本日のお部屋に入ります。
まず目に入ったのは忍者のクナイのようなスタイリッシュなドアノブです。


ラグジュアリーホテルとして十分なスケールの空間のあちこちに、ディレクターこだわりの要素が散りばめられてます。

立地を意識してか[TOKYO WAVE]というデザインコンセプトとのことです。
東京湾に浮かぶ帆船のコンセプトに和というかTOKYO的要素を足し合わせた世界観でしょうか。


なんと筆ペンがアメニティに。コーヒーは粉をセットしてのドリップ式です。

テレビの下にはカシオの電子ピアノが。自動演奏もでき、Bluetoothスピーカーも兼ねています。ピアノが全部屋に設置されているホテルはここだけではないでしょうか。

とても手の込んだ、書物を模したアメニティケースです。
ロビーのショップでもこれらこだわりのホテルグッズが購入できるみたいです。[The Blend]というメイドインジャパンにこだわった、このホテルオリジナルのブランドとのことです。



バスソルトも鮮やかな青色で客室に小さな湾ができたようで、そのまま張ったままにしていてもアクセントとして室内を彩ってくれます。


しっかりしたつくりのトランクボックスが棚におさまっており、そのまま動かしたりと、いろいろな使い方を連想させてくれます。

別の方角の部屋を見学させていただきました。
バルコニーから浜離宮のさらに向こうに現在の築地市場が見えました。変わりゆく東京のリアルタイムがここからも一望できます。
シーフードを食べよう

ホテル直下アトレ内に位置するシンガポールシーフードリパブリックにてディナーをとることにします。品川にもかってあった名店の新店舗です。


東京湾を望むベストスポットに位置します。


同席した友人たちと名物チリクラブをはじめとした色とりどりのシンガポール料理をシェアしました。最後はデザートに今年はじめてのカキ氷を黒蜜でいただきました。
静寂のシアター


ホテルに戻ると、夜のロビーはさらにブレードランナーを思わせるようなライティング・オブジェが散りばめられ、サイバーパンク的雰囲気を醸しだしていました。

ここでヨウジヤマモトデザインによる制服のスタッフとゲストがにぎやかに行き交うのも、もうしばらく待つ必要があるみたいです。



しばしロビー周りを探訪したあと客室にもどり、眠りにつきます。


朝はお風呂とともに目覚めます。
コーナーが解放されたシースルーのバスルームはより寝室との一体感が感じられ爽快です。
朝食はアラカルトで



ブレックファストはまた浜離宮を望みながら、シェフズシアターにてキノコの香りが濃厚なクルート・オ・シャンピニオンをいただきます。


光が全方位からふんだんに入るロビーまわりはさながら東京湾に浮かぶ方舟のようです。

しばらくラウンジのソファにて景色を味わったあとチェックアウトします。


今回の滞在では、日本によるラグジュアリーブランドの可能性について、十分な体感と示唆を得ることができました。百聞は一見にしかず、一度見に竹芝まで足を運んではどうでしょうか。
【滞在したホテル】