横浜ハイアット。
静岡方面への用事の帰り途中、横浜で下車し一息とりました。
新しくできたハイアットリージェンシーに立ち寄り、ギターの生演奏とともにコーヒーをいただきます。
このラウンジもハマの新たなナイトスポットとして地域に根づきつつあります。
深夜のチェックイン
夜も更け、午後10時をまわりあてどなくたどり着いたのは、山下公園に面するご存知ホテルニューグランド。
日本のホテル黎明期の数少ない遺産です。
バーやレストランで食事をすることはありましたが、宿泊するのはこれが初めてです。
深夜ということもあり、特別にコンパクトな客室を手頃な価格で案内いただきました。
5階建ての本館の3,4階にしかない客室フロアです。
そのうちいくつかは文豪など著名人の逸話が残る特別室となっています。
旅人の宿
案内された客室は20m2ほどでバスタブがないタイプ。
クローゼットなど必要な機能はしっかりしており、無駄のないゆったりしたつくりです。
仕上げの質感が良いため広さのわりには安っぽさがまったくありません。
昨今のシティホテルというよりイタリアなどヨーロッパの邸宅ホテルに似た感覚です。
ベッドわきのベイスンがとても便利でしたが、これもしつらえのバランスがあってこそです。
また、このホテルの鍵にはある秘密があるのですが、それはぜひ泊まって確かめてみてください。
ハマの街で目覚める
気づくと朝です。
ゆっくりと身支度をしたあとチェックアウトまでしばらく館内を散策することにします。
雑誌の撮影でもよく使われる本館2階のロビーです。
わずかに和の要素が入りながらも、完成度の高いヨーロピアンな空間です。
銀座和光・原美術館などで知られる近代建築の巨匠、渡辺仁による設計です。
このようなシックな空間が街の中心地にポツンとあるのが、東京とはまた違うところです。窓からは向かいの山下公園がよく見えます。
そのあと中華街を少しはずれた場所にある張記小籠包で蟹味噌入りをいただきます。
なんとなく直感ではいったものの、想像通り本番の味と旨味でした。
横浜スイート
そのあとホテルに戻り、恒例のショールーム(部屋見学)です。
有名なマッカーサースイートの対面に位置するコーナースイートも案内してもらいました。
水まわりのミラーの額縁やベッドルームとラウンジを仕切る格子など、ロマンチックな滞在を予感させるつくりです。
予約は電話のみ受付とのこと。
中庭の泉
チェックアウト後、中庭に面したイタリアンでドルチェをいただきながらカフェタイムを過ごします。
これほどヨーロッパの空気を忠実に再現した場所は横浜はもとより、国内でもなかなかないのではないでしょうか。
なかばギャラリーとなった一階ロビーには館内のスケッチや貴重な歴史資料、著名人のラブコールが展示されています。
プリンアラモード・ナポリタンなど洋食発祥の地となる逸話も見ることができます。
日も暮れ、そろそろ東京方面に戻る時間です。
これほどまで素敵なホテルが街の中心にありながらも気付かれにくいのは、まさに灯台もと暗しでしょうか。
寄港した遊覧船が活気の戻りつつある港町に光を添えていました。
【滞在したホテル】